成年後見人が不動産を売却する場面では、家庭裁判所の許可が要るケースがあり、必要書類も「裁判所向け」と「売買・登記向け」で分かれるため、最初に全体像を押さえることが重要です。
とくに居住用不動産は許可の有無で売却の効力に直結するため、書類の抜け漏れがあると手続きが止まりやすく、結果として売却時期や価格にも影響し得ます。
この記事では、成年後見人として実務で求められやすい書類を、家庭裁判所への申立て、売買契約、決済・登記、税務の順に整理し、取得先や注意点まで一気に確認できる形でまとめます。
実際の運用は個別事情で変わるため、最終的には管轄の家庭裁判所や依頼先の司法書士の指示に従いつつ、ここで示す一覧を「たたき台」として準備を前倒しするのが安全です。
成年後見人の不動産売却に必要な書類
必要書類は大きく「家庭裁判所への許可申立てで必要な書類」と「売買・決済・登記で必要な書類」に分かれ、居住用不動産かどうかで追加書類が発生します。
家庭裁判所の許可申立てで揃える標準書類
居住用不動産の処分許可は、裁判所の案内ページと書式に沿って申立てを行うのが基本です。
裁判所は申立書だけでなく、売却条件や必要性が分かる資料の提出を求め、追加照会が入ることもあります。
まずは裁判所の「手続案内」と「申立書式」を確認し、添付書類のチェック欄を基準に準備を始めると迷いにくくなります。
参考として、手続案内は裁判所(居住用不動産処分許可の案内)、申立書式は裁判所(申立書・記入例)で確認できます。
| 書類 | 居住用不動産処分許可申立書 |
|---|---|
| 書類 | 契約書案(写し)または売買条件が分かる資料 |
| 書類 | 不動産業者作成の査定書(売却の場合) |
| 書類 | 評価証明書(固定資産評価) |
| 書類 | 全部事項証明書(登記簿) |
| 注意 | 住所・本籍変更がある場合は戸籍謄本や住民票が追加されやすい |
売買契約から決済までの本人確認と印鑑関連
売買契約や決済では、買主側・仲介会社・金融機関・司法書士がそれぞれ本人確認や印鑑の整合を求めるため、同じ趣旨の書類でも複数部必要になることがあります。
成年被後見人本人の「実印」ではなく、原則として代理人である成年後見人が署名押印するため、後見人側の印鑑証明書が中心になります。
ただし、現場運用として本人の住民票や本人確認資料の写しを求められることもあるため、事前に依頼先へ提出形式を確認しておくと手戻りが減ります。
- 成年後見人の実印
- 成年後見人の印鑑証明書(期限指定があることが多い)
- 成年後見人の本人確認書類(運転免許証等の写し)
- 成年被後見人の住民票(求められる場合)
- 決済金受領口座の通帳写し等(金融機関運用による)
後見関係を証明する書類
成年後見人としての権限を対外的に示す中心書類は、成年後見登記の「登記事項証明書(登記されていることの証明書)」です。
後見開始審判書と確定証明で足りる場面もありますが、実務では登記事項証明書の提出が求められることが多く、早めに取得手段を確保しておくと安心です。
オンラインで送付請求する方法も案内されているため、役所へ行く手間を減らしたい場合は法務省の案内を確認しておくと便利です。
オンライン請求の概要は法務省(登記事項証明書等のオンライン送付請求)で確認できます。
| 必須になりやすい | 成年後見登記事項証明書(後見人の権限・代理権の確認) |
|---|---|
| 代替になり得る | 後見開始の審判書正本(謄本)+確定証明書 |
| 居住用の場合 | 家庭裁判所の処分許可決定書(売却許可) |
| 監督人がいる場合 | 同意書や意見書等を求められることがある |
物件資料として揃える登記・評価・権利証
物件側の書類は、売却活動の開始前に揃えておくと、査定の精度と売買条件の確定が早くなります。
権利証(登記識別情報)や固定資産税関係の資料は、決済直前に不足が判明すると再発行や再取得に時間がかかりやすい点が注意点です。
家庭裁判所への許可申立てでも、登記事項証明書や評価証明書が添付対象になりやすいので、裁判所向けと売買向けを兼ねるつもりで準備すると効率的です。
| 登記 | 全部事項証明書(登記簿謄本) |
|---|---|
| 権利 | 登記識別情報通知(いわゆる権利証) |
| 税 | 固定資産税納税通知書(手元資料として有用) |
| 評価 | 固定資産評価証明書(価格の目安資料にもなる) |
| 管理 | マンションの場合は管理規約・重要事項調査報告書が必要になりやすい |
税務と費用精算のための資料
売却後に譲渡所得の申告が必要になる可能性があるため、取得費や譲渡費用の根拠を残せる資料を集めておくと、後から困りにくくなります。
成年被後見人の確定申告は状況により不要な場合もありますが、不要と決め打ちせず、売却価格と取得状況を踏まえて判断するのが安全です。
譲渡費用の考え方は国税庁の整理が参考になり、居住用不動産処分許可が効力要件になる点にも触れられています。
参考として国税庁(成年後見人と居住用不動産売却に関する照会事例)も確認すると整理しやすくなります。
- 売買契約書・重要事項説明書(写し)
- 仲介手数料・測量費・解体費等の領収書(該当する場合)
- 購入時契約書・領収書等(取得費の根拠になり得る)
- 固定資産税の精算資料(決済書類一式)
- 本人のマイナンバー確認書類(申告が必要な場合に備える)
依頼先に先出しすると早い追加情報
成年後見人の不動産売却は、司法書士が登記の可否や必要書類を厳密に確認するため、最初に情報が揃っているほど全体のスケジュールが安定します。
とくに「居住用に該当するか」「施設入所中だが将来戻る可能性があるか」などは、許可要否に関わるため、事情説明を文章で整理しておくと伝達が早くなります。
裁判所の案内でも、本人が現在居住していなくても将来居住の可能性がある場合は居住用に含まれ得るとされています。
- 本人の居住状況と今後の見通し(施設入所・退院予定など)
- 売却理由と売却代金の使途(施設費、医療費、生活費等)
- 物件の現況(空家、賃貸中、荷物残置の有無)
- 共有名義・抵当権・差押え等の有無
- 買換え予定の有無(住み替えか清算か)
ケース別に追加されやすい書類
同じ「売却」でも、共有名義、相続未了、借地権、賃貸中などの事情があると、標準セットに加えて追加書類が必要になることが一般的です。
家庭裁判所への許可申立てでも、判断材料として追加資料の提出を求められる場合があるため、早めにケース分岐を確認することが重要です。
裁判所書式の注記にも、必要に応じて追加提出を求めることがある旨が示されています。
| 共有名義 | 他共有者の同意関係資料や委任状(合意内容による) |
|---|---|
| 抵当権あり | 抹消同意・残債証明・金融機関との調整資料 |
| 賃貸中 | 賃貸借契約書、賃料入金状況、敷金精算資料 |
| 境界不明 | 測量図、境界確認書、筆界特定の検討資料 |
| 相続絡み | 遺産分割協議書、相続登記関係書類(未了の場合) |
まず確認すべき家庭裁判所の許可が要るケース
居住用不動産の処分は、家庭裁判所の許可が必要とされ、許可なく処分した場合は無効となる点が最重要ポイントです。
居住用不動産に該当すると許可が原則必要
裁判所の案内では、現に住んでいなくても将来居住する可能性がある場合や入所前に居住していた場合なども含めて「居住用不動産」として扱われ得ます。
そのため「施設に入ったから居住用ではない」と短絡的に判断すると、許可申立てが必要だったのに省略してしまうリスクがあります。
居住用に該当するか不安なときは、裁判所の定義を踏まえて事情を整理し、依頼先の司法書士と早めに確認するのが安全です。
| 根拠 | 居住用不動産の処分は家庭裁判所の許可が必要とされる |
|---|---|
| 対象 | 売却、抵当権設定、賃貸借の締結・解除、取り壊し等も含まれ得る |
| 注意 | 現在不在でも将来居住可能性があれば居住用に含まれ得る |
| 参照 | 裁判所の手続案内 |
許可が不要に見える場面の落とし穴
居住用に該当しない不動産の売却では、形式的には処分許可が不要なケースもあります。
しかし、居住用かどうかの認定が争点になり得るため、本人の生活の本拠性や帰宅可能性などの事情を丁寧に確認する必要があります。
また、許可が不要でも後見人としての権限証明や登記の要件は別途必要になるため、「許可不要=書類が少ない」とは限りません。
- 入所前に住んでいた家は居住用に含まれ得る
- 将来戻る可能性があると居住用として扱われ得る
- 許可不要でも登記事項証明書等は必要になりやすい
- 迷う場合は裁判所手続の定義に沿って判断する
許可なし売却が無効になり得る点を先に押さえる
居住用不動産の処分許可は、単なる事前相談ではなく、処分行為の効力に関わるものとして扱われています。
国税庁の照会事例でも、許可が効力要件であり、許可なくした売却は無効となる旨が整理されています。
売買契約を先に締結してから許可を取りに行く設計はトラブルになりやすいため、契約条件の作り方も含めて順番を間違えないことが大切です。
| 結論 | 居住用不動産は許可なし処分が無効となり得る |
|---|---|
| 実務 | 契約書案や査定書を添えて許可申立てを行う運用が多い |
| 参照 | 国税庁の照会事例 |
申立ての流れを逆算してスケジュールを組む
許可申立てでは、申立書の提出後に裁判所から照会が入り、追加資料の提出や事情説明を求められることがあります。
売却活動の開始時期や引渡し時期を先に決めすぎると、許可取得が間に合わず契約不履行の懸念が出るため、余裕を持った条件設計が必要です。
裁判所の書式ページには申立書と記入例が掲載されているため、まずはそれに沿って準備し、追加照会に耐えられる資料を揃えておくのが現実的です。
| 起点 | 居住用該当性の確認と必要性の整理 |
|---|---|
| 準備 | 契約書案・査定書・評価証明・登記簿等を収集 |
| 申立 | 管轄家庭裁判所へ申立書一式を提出 |
| 対応 | 照会・追加提出・事情説明に応じる |
必要書類を集める実務のコツ
書類は種類が多く、発行期限や原本要否も混在するため、先に「取得先」と「使う場面」を紐づけて管理すると失敗しにくくなります。
不足が起きやすい書類を先に潰す
実務で遅れやすいのは、登記事項証明書の取得手続、権利証の所在確認、評価証明書の取得タイミングの三つです。
また、家庭裁判所の許可申立てで必要になる「契約書案」や「査定書」は、不動産会社の協力が必要なため、早めに依頼関係を作ることが重要です。
裁判所の申立書式の添付欄にも、契約書案や査定書の提出が想定されているため、査定依頼の段階で「裁判所提出用」を前提に準備するとスムーズです。
- 成年後見登記事項証明書(取得手続に慣れが必要)
- 登記識別情報(紛失・所在不明が多い)
- 評価証明書(役所での取得・委任の要否確認)
- 契約書案・査定書(不動産会社側の作成が必要)
取得先を一覧化してタスク化する
書類は「家庭裁判所」「法務局」「市区町村」「不動産会社」「金融機関」など取得先が分散するため、窓口別にまとめると漏れが減ります。
登記事項証明書には成年後見登記の証明と不動産登記簿の証明があり、名称が似ているため、依頼先がどちらを求めているかを明確にしておく必要があります。
成年後見登記の証明はオンライン送付請求の案内もあるため、遠方の場合は活用できる可能性があります。
| 法務局系 | 成年後見登記事項証明書、不動産の全部事項証明書 |
|---|---|
| 市区町村 | 評価証明書、住民票、印鑑証明書(必要に応じて) |
| 不動産会社 | 査定書、契約書案、重要事項説明関係 |
| 裁判所 | 申立書式、許可決定書(交付後の保管) |
| 参照 | 法務省のオンライン送付請求案内 |
原本と写しの扱いを最初に決める
裁判所への提出は写しで足りるものと原本が必要なものが混在し、売買・登記側でも原本提示が必要な場面があります。
とくに許可決定書や登記事項証明書は「原本を誰が保管し、どこで提示するか」を決めておかないと、決済当日に持参漏れが起きやすくなります。
書類は再発行できるものもありますが、時間がかかるものもあるため、受領したらすぐにスキャンして控えを作る運用が現実的です。
- 原本保管者を一人に固定する
- 決済当日持参セットを別フォルダに分ける
- 写し提出分は提出先ごとに部数を作る
- 受領直後に控えを作り紛失リスクを下げる
個人情報の取り扱いと提出範囲を最小化する
後見事案では本人の病状や生活状況などセンシティブな情報が含まれやすいため、提出先ごとに必要最小限の情報にとどめる視点が重要です。
裁判所の照会対応では詳細事情を求められることがありますが、売買相手や仲介会社へ同等の情報が必要とは限りません。
用途が明確でない資料提出を求められた場合は、司法書士や弁護士に相談し、提出範囲を調整する余地を検討すると安全です。
| 原則 | 提出目的と必要性が説明できる範囲に限定する |
|---|---|
| 注意 | 診断書等は裁判所向けでもケースによって要否が分かれる |
| 対応 | 提出先ごとに別フォルダで管理する |
| 相談先 | 担当司法書士・弁護士・家庭裁判所の窓口 |
売却の手続き全体像と関係者
成年後見人の売却は、通常の売却に「許可申立て」と「後見関係の証明」が追加されるため、関係者の役割分担を理解して進めると滞りにくくなります。
関係者ごとの確認ポイント
仲介会社は価格や契約条件を整え、司法書士は登記の要件と本人確認を厳密に確認し、裁判所は本人利益の観点から処分の相当性を審査します。
この三者が見ているポイントが異なるため、同じ資料でも「何のために必要か」を理解して提出すると、追加質問が減ります。
裁判所の手続案内には処分行為の範囲や申立人の範囲が整理されているため、最初に読むと全体像がつかみやすくなります。
| 不動産会社 | 査定、販売活動、契約条件の調整、契約書案の準備 |
|---|---|
| 司法書士 | 登記要件確認、本人確認、決済書類の整合、登記申請 |
| 家庭裁判所 | 居住用処分許可の審査、照会、許可決定 |
| 参照 | 裁判所の手続案内 |
媒介契約の前に確認しておくと楽になる事項
媒介契約の段階で「居住用に該当する可能性」「許可取得までの想定期間」「売却代金の使途」を共有しておくと、販売スケジュールが現実的になります。
許可が必要な事案で「短期決済」を前提に話が進むと、後から条件変更が必要になり、買主との関係が悪化することがあります。
売却理由と本人利益の整理は許可申立てにも直結するため、最初から文章化しておくと手続き全体が安定します。
- 居住用該当性の見立てと根拠事情
- 許可申立ての要否と想定スケジュール
- 売却代金の使途と本人利益の説明
- 権利証や登記情報の所在確認
決済当日の持ち物チェックを作っておく
決済は関係者が一度に集まるため、書類が一つ欠けるだけで日程変更になることがあり、後見人にとって心理的負担も大きくなります。
そのため、司法書士の指示に沿いつつ、後見人としての必携書類をリスト化して前日までに準備しておくのが実務的です。
許可決定書や登記事項証明書は要となるため、原本を持参するのか写しで足りるのかを事前に確定しておきます。
- 成年後見人の実印と印鑑証明書
- 成年後見登記事項証明書(原本・写しの指定確認)
- 家庭裁判所の許可決定書(居住用の場合)
- 登記識別情報通知(権利証)
- 本人確認書類と決済関係書類一式
売却代金の管理と使途説明を準備する
裁判所は本人利益の観点から、売却代金が本人の生活・療養・介護のために適切に使われるかという説明を重視します。
そのため、売却代金の入金先口座、管理方法、支出予定を整理し、必要に応じて見積書や支出計画を用意すると説得力が上がります。
売却が「本人の居住確保に不利益を与えないか」という観点も含め、住まいの見通しを具体化しておくと照会対応がしやすくなります。
| 入金先 | 本人名義口座または後見事務の管理口座(運用方針による) |
|---|---|
| 使途 | 施設費、医療費、生活費、住替え費用等を具体化 |
| 証拠 | 見積書、請求書、支出予定表、家計収支の概算 |
| 説明 | 住まいの見通しと本人利益の整理文 |
よくあるトラブルと解決策
後見売却のつまずきは「許可の要否判断」「書類の期限切れ」「契約条件の順番ミス」に集中し、早期に対策すると回避できるものが多いです。
許可が下りにくい理由を先に知る
許可判断では、売却の必要性が弱い、価格が適正に見えない、本人の居住利益が損なわれる懸念がある、といった点が問題になりやすいです。
そのため、査定根拠を複数用意したり、売却代金の使途を具体化したりして、本人利益に資する処分であることを資料で示すことが重要です。
裁判所は追加照会を行う場合があると明示しているため、質問に耐えられる説明資料を前提に準備しておくのが現実的です。
- 必要性が抽象的で説明が薄い
- 価格の妥当性資料が不足している
- 住まいの見通しが不明確で居住利益が不安
- 契約条件が本人に不利に見える条項がある
署名押印の名義と契約書の作り方で迷う
売買契約書では、本人名義の財産を後見人が代理して売却するため、契約当事者の表示と署名押印の形式が重要になります。
実務では司法書士や不動産会社がひな型を用意することが多いものの、許可申立て用の「契約書案」と整合している必要があります。
契約書案を裁判所へ添付する運用は申立書式にも示されているため、案の段階で関係者間のすり合わせを行うのが安全です。
| 基本 | 本人を当事者として、後見人が代理人として署名押印する形が中心 |
|---|---|
| 重要 | 契約書案と最終契約書の主要条件を整合させる |
| 提出 | 許可申立てに契約書案(写し)を添付する運用がある |
| 参照 | 裁判所の申立書式 |
本人が入院中や施設入所中のときの注意点
本人が現在その不動産に住んでいなくても、将来戻る可能性があれば居住用として扱われ得る点が、入院・入所ケースの最大の注意点です。
また、本人の生活環境や医療・介護の見通しを踏まえ、売却が本人利益にかなうことを説明できる資料が重要になります。
居住用の範囲については裁判所の案内に具体例が示されているため、事情整理の軸として参照すると整理しやすくなります。
- 入所前の居住実態と生活の本拠性を整理する
- 退院・帰宅の可能性と住まいの代替案を示す
- 売却代金の使途を医療・介護費等と紐づける
- 居住用該当性は裁判所の定義に沿って判断する
共有名義や相続未了で手続きが止まる
名義や権利関係が複雑な場合、後見の問題に加えて、不動産登記や相続実務の論点が重なり、必要書類が一気に増えます。
このとき、売却の可否を決めるボトルネックが「裁判所」ではなく「権利関係の整理」になることがあるため、先に登記情報を取得して全体設計を行うことが重要です。
共有者の同意の取り方や相続登記の段取りはケースにより大きく異なるため、司法書士に早期相談して最短ルートを確定させるのが現実的です。
| 第一歩 | 全部事項証明書で名義と担保権を確定する |
|---|---|
| 共有 | 共有者の合意形成資料や委任関係を整える |
| 相続 | 相続登記未了なら遺産分割協議等の前提書類が必要 |
| 実務 | 許可申立てと並走できるかを司法書士と設計する |
書類準備を迷わないための要点
成年後見人の不動産売却は、居住用に該当するかの判断と、家庭裁判所の許可申立ての要否を最初に確定させることが出発点です。
居住用不動産の処分は許可が必要で、許可なく処分すると無効になり得るため、順番を間違えないことが最重要です。
必要書類は「裁判所向け」「売買・登記向け」「税務向け」に分け、取得先と期限を一覧化してタスク管理すると抜け漏れが減ります。
成年後見登記事項証明書、許可決定書、権利証、評価証明書は遅れやすい中核書類なので、早めに確保して控えも作っておくと安心です。
契約書案や査定書など依頼先の協力が必要な資料は、裁判所提出を前提に作成を依頼し、条件の整合を取ってから申立てに進むのが安全です。
最終的な必要書類の確定は個別事情で変わるため、裁判所の案内と書式を基準にしつつ、担当司法書士のチェックを受けてから決済日程を固めるとトラブルを避けやすくなります。

