マンション売却で水漏れがあっても売れる|告知と修理の順番で損を防げる!

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トラブル

マンションの売却を考えたときに水漏れが見つかると、売れないのではと不安になります。

結論としては、水漏れがあっても売却は可能で、むしろ早めに手順を整えるほど条件は良くなります。

大事なのは原因の切り分けと修理方針、そして買主に正確に伝える書類と契約条件の設計です。

本記事では、水漏れがあるマンションを安全に売るための実務手順を、トラブル予防の観点で整理します。

マンション売却で水漏れがあっても売れる

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水漏れがある状態でも、対応方針と開示内容を整えれば売却は成立します。

ただし隠して売ると、引渡し後に責任追及されるリスクが上がります。

まずは売れる前提で、損をしない段取りに切り替えることが近道です。

売れなくなるのは水漏れより不透明さが原因

買主が嫌うのは水漏れそのものより、原因や修理履歴が分からない状態です。

説明が曖昧だと、最悪ケースを想定されて大幅な値引きや契約見送りになります。

  • 原因箇所が不明で再発リスクが読めない
  • 誰の負担で直すのかが不明確
  • 被害範囲が分からず見積りが立てられない
  • 告知漏れがあると契約後トラブルになりやすい

修理して売るか現状で売るかは選べる

水漏れがあるときの売り方は、修理してから売る方法と現状で売る方法に大別できます。

どちらが正解かは、原因の確度と費用、売却期限、買主層で変わります。

選択肢 向いている状況 メリット 注意点
修理してから売る 原因が特定でき費用が読める 内覧の印象が良く値引きが小さくなりやすい 修理の手配と工期が必要
現状で売る 急いで売りたい/原因調査に時間がかかる スピード重視で進めやすい 価格調整と契約条件の設計が重要

個人売主でも責任はゼロにならない

個人が売主でも、引き渡した物件が契約内容に適合しない場合は契約不適合責任が問題になります。

責任の範囲や期間は契約で定めることが多いですが、告知漏れがあると紛争化しやすくなります。

  • 契約書で保証範囲と期間を具体化する
  • 売主が把握している不具合は書面に残す
  • 引渡しまでの再発を防ぐ管理も意識する

先に整えるべき書類がある

水漏れがある場合ほど、口頭説明ではなく書面の整合性が成否を分けます。

不動産会社が用意する書式に、事実を漏れなく記載して買主の判断材料を揃えます。

書類 役割 水漏れで重要な記載例
付帯設備表 設備の有無と不具合を明確化 給水管/排水管/水栓/給湯器の不具合有無
物件状況等報告書 建物の不具合や経緯の告知 発生日・原因・修理内容・再発の有無
修理報告書・写真 説明の裏付け 漏水箇所・工事前後・部材交換の記録

水漏れの原因を切り分けて修理方針を決める

白いカーテンとL字ソファがあるシンプルなリビングルーム

水漏れは原因が複数に分岐するため、最初に切り分けるほど無駄な出費と時間が減ります。

マンションは専有部分と共用部分で責任主体が変わり、対応窓口も変わります。

売却前に争点になりやすい論点を潰しておくと、値引き圧力も弱まります。

専有部分か共用部分かを最初に確認する

給排水のどこから漏れているかで、管理組合が対応するのか区分所有者が対応するのかが変わります。

管理規約や使用細則で扱いが異なるため、管理会社に確認してから動くのが安全です。

区分 一次窓口 売却前にやること
専有部分 室内の水栓/給湯器/専有部側の配管 区分所有者 業者調査と修理見積り
共用部分 竪管/共用配管/共用部の防水 管理会社・管理組合 申請手続きと工事範囲の確認

上階や階下に被害があるときの連絡順を決める

階下に漏れた場合は、早期連絡が遅延損害や感情面の対立を防ぎます。

連絡経路を整理し、誰がどこまで対応するかをメモ化します。

  • 管理会社へ連絡して漏水受付を開始する
  • 被害住戸へ謝意と調査日程を共有する
  • 火災保険や個人賠償の付帯を確認する
  • 復旧工事の見積りと承認フローを確認する

原因調査の前に残すべき証拠を揃える

水漏れは止まってしまうと再現が難しく、原因が争点になりやすいです。

売却時の説明にも使えるように、最初に記録を残します。

  • 濡れ跡やカビの写真を日付付きで保存する
  • 水漏れの発生日時と状況をメモする
  • 管理会社への連絡履歴を残す
  • 業者の報告書と見積書を保管する

修理の範囲は再発防止を優先して決める

表面だけ直すと再発しやすく、引渡し後に紛争化しやすくなります。

原因部材の交換や防水の再施工など、再発リスクを下げる修理を優先します。

考え方 具体例 売却時の効果
応急より恒久 配管補修だけでなく劣化部材交換 説明の説得力が上がる
見える化 工事写真と報告書を残す 買主の不安が下がる
範囲の合意 共用部なら管理組合と工事範囲を確定 責任境界が明確になる

告知義務と契約不適合責任で揉めない準備をする

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水漏れは買主の意思決定に影響しやすく、告知の有無が争点になりやすい事象です。

トラブルを避けるには、告知書類の整備と、責任範囲を契約で具体化することが重要です。

曖昧な説明を減らし、買主が納得して契約できる材料を揃えます。

水漏れは告知事項として扱うのが安全

現在の水漏れだけでなく、過去に発生して修繕した事実も、買主が重視する場合があります。

買主の判断材料になる情報は、基本的に書面で伝える方が安全です。

  • いつ発生したか
  • どこが原因だったか
  • どの工事をしたか
  • 再発があるか
  • 階下への被害の有無と対応状況

契約不適合責任の基本を条文ベースで押さえる

引渡し後に契約内容と異なる不具合が見つかると、買主が追完請求や代金減額請求等を主張する余地があります。

根拠となる規定は民法の契約不適合責任に関する条文で、実務では契約書で責任期間や範囲を調整します。

条文の確認はe-Govの民法で行えます。

論点 実務で決めること 参照先
責任の前提 契約内容に適合しているか 民法(e-Gov法令検索)
責任期間 設備は短期・構造は長期など分ける 民法(e-Gov法令検索)
通知と対応 不適合の通知期限と対応手順 民法(e-Gov法令検索)

付帯設備表と物件状況等報告書は具体で書く

書類は「知っている事実」を「買主が判断できる粒度」で書くほど、後日の争いを減らします。

抽象表現だけだと説明不足と受け取られ、告知漏れの争点になりやすいです。

  • 漏水箇所は部屋名と位置で特定する
  • 原因は調査結果に合わせて記載する
  • 修理は工事名と実施日を記載する
  • 再発は有無と直近発生日を記載する

インスペクションと瑕疵保険で安心材料を足す

買主の不安が強い場合は、第三者の検査や保険で見える化をすると交渉が進みやすくなります。

既存住宅売買瑕疵保険は中古住宅の検査と保証がセットの制度で、国土交通省の案内があります。

個人間売買タイプの概要は住宅瑕疵担保責任保険法人の情報で確認できます。

水漏れありのマンションを高く売る工夫

キャメル色ソファと個性的なインテリアが魅力の北欧風リビング

水漏れがあると価格が下がると思われがちですが、下げ幅は説明の質と売り方で変わります。

買主が見ているのは、再発リスクと追加費用の読みやすさです。

不安を潰す順番で整えると、価格交渉の主導権を取りやすくなります。

修理と現状売りを比較して戦略を決める

修理して売る場合でも、範囲を誤ると費用倒れになりやすいです。

現状売りの場合でも、調査と開示ができれば値引きの下限を作れます。

観点 修理して売る 現状で売る
売却スピード 工期次第で遅くなる 早く売り出しやすい
価格の安定 比較的安定しやすい 交渉幅が大きくなりやすい
説明の難易度 下がりやすい 上がりやすい
おすすめ条件 原因特定と再発防止が可能 期限優先または原因特定が困難

内覧前に水回りの印象を整える

水漏れは心理的な不安と直結するため、内覧の第一印象が重要です。

応急対応であっても、清潔感と臭い対策で印象は大きく変わります。

  • 水回りの換気と除湿で臭いを抑える
  • カビ跡は可能な範囲で清掃して目立たせない
  • 水受けやタオルの仮置きを見せない
  • 説明資料を整えて質問に即答できるようにする

売却方法は買主層で変える

仲介で一般の買主に売るのか、買取でスピードを取るのかで、必要な準備が変わります。

水漏れがある場合は、買主の不安許容度に合わせて売り方を選びます。

方法 特徴 向いている人 注意点
仲介 市場価格に近づきやすい 時間に余裕がある 説明不足だと内覧離脱が増える
買取 スピード重視で進みやすい 早く現金化したい 価格は下がりやすい
買取再販系へ 瑕疵の整理に慣れている 状態に不安がある 条件交渉の材料を準備する

値引き交渉は根拠のある上限を作る

値引きが膨らむ原因は、買主が追加費用を読めないことです。

調査報告書と見積りを揃え、値引きの根拠を費用ベースに固定します。

  • 原因調査の結果を文章で提示する
  • 修理見積りは複数社または内訳付きで提示する
  • 再発防止策の有無を明確にする
  • 契約条件で責任範囲を説明する

売買契約で入れるべき特約と注意点

白いカーテンとL字ソファがあるシンプルなリビングルーム

水漏れがあるマンションの売却は、契約書の設計がそのままリスク管理になります。

「何を保証し、何を保証しないか」を曖昧にすると、後から争点が増えます。

不動産会社と相談しつつ、条項は買主が読んでも誤解しない表現にします。

設備保証の範囲と期間を明文化する

水回り設備は故障頻度が高いため、保証範囲と期間の記載が重要です。

短期であっても明文化しておくと、買主は判断しやすくなります。

項目 決める内容 記載例の方向性
対象設備 給湯器/水栓/配管等 付帯設備表と一致させる
保証期間 引渡しからの期間 設備は短期で設定することが多い
免責範囲 経年劣化/消耗等 免責でも告知は行う

免責特約を使うなら告知とセットで考える

免責特約だけで安心すると、告知漏れがあった場合に逆に不利になることがあります。

特約は「情報開示をした上での合意」を作るためのものとして使います。

  • 免責でも発生事実と修理履歴は書面で出す
  • 買主が理解したことを契約書類で確認する
  • 引渡し後に発覚しやすい箇所は検査で補う

引渡しまでの管理者責任を意識する

契約後から引渡しまでに水漏れが再発すると、説明と状態がずれてトラブルになりやすいです。

引渡しまでの期間は、設備の状態維持を意識して管理します。

  • 内覧後も換気と除湿を継続する
  • 漏水リスクがある設備は使用を控える
  • 異常があれば即連絡し記録を更新する
  • 工事を行った場合は買主へ共有する

困ったときの相談先を持っておく

水漏れは技術と法律が絡むため、相談先があると判断が早くなります。

住まいの相談窓口として住まいるダイヤルの案内があります。

相談先 向いている内容 参照
管理会社・管理組合 共用部の可能性/工事申請/責任区分 管理規約と議事録
不動産会社 告知書類/売り方/特約設計 重要事項説明の枠組み
住まいるダイヤル 住宅トラブルの相談 電話相談サービスのご案内

水漏れが気になる人が納得して売るための要点

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マンションの水漏れは売却そのものを不可能にする問題ではありません。

原因の切り分けと責任区分を早めに確定し、修理方針を決めるほど価格の下げ幅は小さくなります。

告知は「知っている事実を具体に書く」ことが基本で、付帯設備表と物件状況等報告書で整合を取ることが重要です。

契約不適合責任は契約設計でリスクを整理できるため、保証範囲と期間を曖昧にしないことが肝心です。

インスペクションや瑕疵保険を使って不安を見える化できれば、交渉がスムーズになりやすいです。

最終的には「説明の透明性」が信頼と条件を作るため、書類と記録を揃えて売る戦い方に切り替えるのが近道です。