不動産売却税の税率は最短で20.315%、最長で39.63%|所有期間と特例で手取りが変わる!

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税金

不動産を売ったときに気になるのは、結局いくら税金がかかり、手元にいくら残るのかという点です。

いわゆる不動産売却税は、売却益そのものではなく「譲渡所得」に対して課税される仕組みです。

税率は一律ではなく、所有期間が5年を超えるかどうかで大きく変わります。

さらに、自宅の3,000万円特別控除や10年超の軽減税率など、条件を満たすと負担が大きく下がる特例があります。

一方で、取得費が不明だと概算取得費になって税額が増えたり、確定申告の準備が遅れて損をしたりするケースもあります。

ここでは税率の根拠と計算の流れを押さえたうえで、どのポイントで差が出るのかを整理します。

数字は制度の根拠ページを示しながら確認できるように説明します。

不動産売却税の税率は最短で20.315%、最長で39.63%

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不動産の譲渡所得は分離課税で計算され、長期か短期かで税率が変わります。

長期譲渡所得の基本税率

売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えると長期譲渡所得になります。

長期譲渡所得の所得税率は15%で、住民税率は5%です。

さらに復興特別所得税として基準所得税額の2.1%が上乗せされます。

この前提を国税庁の説明で確認するならNo.3208 長期譲渡所得の税額の計算が分かりやすいです。

区分 長期譲渡所得
所得税 15%
復興特別所得税 基準所得税額×2.1%
住民税 5%
合計目安 20.315%

短期譲渡所得の基本税率

売った年の1月1日時点で所有期間が5年以下だと短期譲渡所得になります。

短期譲渡所得の所得税率は30%で、住民税率は9%です。

短期でも復興特別所得税が上乗せされ、所得税30%に対して2.1%分が加算されます。

国税庁の計算式と具体例はNo.3211 短期譲渡所得の税額の計算で確認できます。

区分 短期譲渡所得
所得税 30%
復興特別所得税 基準所得税額×2.1%
住民税 9%
合計目安 39.63%

復興特別所得税の上乗せの考え方

復興特別所得税は「所得税額そのもの」に対して2.1%を掛けて計算します。

そのため長期の所得税15%は15.315%相当になり、短期の所得税30%は30.63%相当になります。

住民税には復興特別所得税は掛からない点が混同しやすいポイントです。

計算の仕組みは国税庁のパンフレット個人の方に係る復興特別所得税のあらましで確認できます。

  • 上乗せ対象は基準所得税額
  • 税率は2.1%
  • 住民税は別計算
  • 期間は制度の案内に従う

税率が同じでも税額が変わる理由

税率は同じでも、課税対象となる譲渡所得が違えば税額は大きく変わります。

譲渡所得は売却代金から取得費と譲渡費用を差し引いて計算します。

特別控除や損益通算の可否で課税譲渡所得が変わり、結果として税率の影響も変わります。

譲渡所得の基本計算は国税庁No.3202 譲渡所得の計算のしかたを基準にすると迷いにくいです。

  • 売却代金が高いほど税額が増えやすい
  • 取得費が不明だと税額が増えやすい
  • 仲介手数料などで課税所得が下がる
  • 特例で課税所得が一気に減る

所有期間5年の判定タイミング

5年超か5年以下かの判定は「売却した日」ではなく「売った年の1月1日」時点で行います。

同じ売却でも年をまたぐだけで短期から長期に変わることがあり、税率差が非常に大きいです。

具体的な判定例は国税庁の資料土地や建物を売ったとき(PDF)が実務向けです。

売却時期を検討できるなら、税率だけでなく市場状況や資金計画も合わせて判断します。

  • 判定基準は1月1日
  • 5年超なら長期
  • 5年以下なら短期
  • 年末年始の売買は要注意

税率を決める所有期間の考え方

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税率の分岐は所有期間の判定がすべての起点になるため、ここを先に固めます。

起算日は原則として取得日

所有期間は原則として不動産を取得した日からカウントします。

取得日は売買契約日や引渡日などの扱いで迷うため、登記や契約書で整理します。

相続で取得した場合は被相続人の取得日を引き継ぐ取扱いになることが一般的です。

実務上は譲渡所得の明細書作成で整合するよう資料をそろえることが重要です。

  • 契約書で取得日を確認
  • 登記事項で取得原因を確認
  • 相続は被相続人の取得を意識
  • 資料がない場合は早めに補完

売却年の1月1日で5年を判定する

所有期間の長短は売却年の1月1日現在の所有期間で判定します。

たとえば同じ年の12月に売っても、その年の1月1日で5年以下なら短期扱いです。

反対に年明けに売ると長期になるケースがあり、税率差だけで手取りが大きく変わります。

判定の基準は国税庁の案内土地や建物を売ったとき(国税庁)でも説明されています。

判定基準日 売却年の1月1日
5年超 長期譲渡所得
5年以下 短期譲渡所得
影響 税率が約2倍近く差

共有名義は持分ごとに課税される

共有名義の不動産を売った場合は、原則として持分に応じて譲渡所得を計算します。

税率の判定も持分ごとに同じ仕組みで行われ、申告は各人が行うのが基本です。

契約や入金が一括でも、税務上は持分割合で分けて説明できる状態が必要です。

名義と実際の負担がズレていると贈与等の論点が出るため整理が欠かせません。

  • 持分割合を登記で確認
  • 売買契約書の名義を確認
  • 入金の分配根拠を整備
  • 費用の負担割合も記録

法人と個人で税率の枠組みが違う

個人の不動産売却は譲渡所得の分離課税が基本で、長期短期で税率が分かれます。

法人の場合は原則として法人所得として課税され、個人の20.315%や39.63%とは考え方が変わります。

本記事は個人の不動産売却を前提に税率を整理します。

土地譲渡に関する整理として国土交通省のまとめ土地の譲渡に係る税制も参考になります。

区分 個人
課税の枠組み 譲渡所得の分離課税
税率の軸 長期・短期
区分 法人
課税の枠組み 法人所得課税が中心

譲渡所得の計算式と課税対象

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税率を掛ける前に、課税対象となる譲渡所得を正しく出すことが節税の本丸です。

譲渡所得は売却代金から差し引いて求める

譲渡所得は売却代金から取得費と譲渡費用を差し引いて計算します。

建物がある場合は減価償却費相当額を控除して取得費を計算する点が重要です。

取得費や譲渡費用の範囲を誤ると、税率が同じでも税額が大きく変わります。

計算の基本は国税庁No.3202 譲渡所得の計算のしかたで確認できます。

計算の骨格 売却代金-(取得費+譲渡費用)
取得費 購入代金等+改良費等-減価償却相当
譲渡費用 仲介手数料等の直接費
課税対象 譲渡所得-特別控除

取得費が分からないときの概算取得費

取得費が分からない場合は、譲渡価額の5%を取得費とする概算取得費が使えることがあります。

ただし実際の取得費が大きい不動産では、概算にすると譲渡所得が増えて税負担が重くなりがちです。

古い売買契約書や領収書がなくても、金融機関の記録や不動産会社の資料で補えることがあります。

取得費の扱いは国税庁の説明に沿って判断します。

  • 契約書や重要事項説明書を探す
  • 登記費用や仲介手数料を確認
  • リフォームの領収書を確認
  • 不足資料は代替資料で補完

譲渡費用として認められやすいもの

譲渡費用は「売るために直接かかった費用」が対象になります。

代表例は仲介手数料、測量費、印紙代、立退料、取壊し費用などです。

ローンの利息や引越費用などは譲渡費用に入らない扱いになりやすい点が注意です。

範囲の具体例は国税庁No.3202の譲渡費用の説明が実務的です。

譲渡費用になりやすい 仲介手数料
譲渡費用になりやすい 測量費
譲渡費用になりやすい 印紙代
ケースで判断 立退料
ケースで判断 取壊し費用

特別控除があると課税所得が先に減る

一定の場合は譲渡所得から特別控除額を差し引いて課税譲渡所得を計算します。

特別控除は税率を下げるのではなく、税率を掛ける前の土台を小さくする効果があります。

たとえば自宅の3,000万円特別控除は、要件を満たすと譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。

概要は国税庁No.3302 マイホームを売ったときの特例で確認できます。

  • 控除は課税所得を減らす
  • 税率の前に適用する
  • 要件の確認が必須
  • 添付書類が必要になる

使える特例で税率が実質的に変わる

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税率そのものは決まっていても、特例で課税所得が減ったり軽減税率が適用されたりして負担が変わります。

自宅の3,000万円特別控除

マイホームを売ったときは所有期間に関係なく譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。

控除で課税所得がゼロになれば、税率が高くても所得税や住民税が発生しない可能性があります。

ただし適用には居住実態や売却相手との関係など要件があり、自己判断で飛ばすと危険です。

要件は国税庁No.3302のチェックポイントに沿って確認します。

特例名 居住用財産の3,000万円特別控除
控除額 最高3,000万円
所有期間 長短を問わない
効果 課税所得を圧縮
根拠 国税庁No.3302

10年超の軽減税率

所有期間が10年を超えるマイホームを売った場合は、一定の要件で軽減税率の特例を使えます。

課税長期譲渡所得金額のうち6,000万円以下の部分は所得税10%と住民税4%が基本の枠組みになります。

6,000万円を超える部分は通常の長期の税率帯に戻るため、利益が大きいほど計算は二段階になります。

要件と併用関係は国税庁No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例で確認できます。

  • 適用には10年超の所有が必要
  • 6,000万円以下は軽課分
  • 超過分は通常の長期税率
  • 3,000万円控除と併用可能

3,000万円控除と軽減税率は併用できる

マイホームの3,000万円特別控除と10年超の軽減税率は、要件を満たせば重ねて受けられます。

計算の順序としては、まず譲渡所得から3,000万円控除を差し引いて課税所得を出します。

その課税所得に対して、軽減税率の区分に沿って税額を計算します。

併用可能である旨は国税庁No.3305の説明で明示されています。

手順 譲渡所得を計算
手順 3,000万円控除を差引
手順 課税長期譲渡所得を確定
手順 軽減税率で税額計算

特例が使えない典型パターン

特例は万能ではなく、要件から外れると通常税率で課税されます。

親子や夫婦など特別関係者への売却、居住実態が薄いケース、他の特例との競合などが論点になりやすいです。

売却前に要件を確認しておくと、契約形態や時期の調整で回避できる場合があります。

判断に迷うときは国税庁の要件列挙に当てはめて確認します。

  • 特別関係者への譲渡
  • 居住の実態が弱い
  • 買換え特例などとの併用制限
  • 添付書類がそろわない

確定申告と納税スケジュール

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不動産売却税は自動で差し引かれないため、確定申告と納付の流れを知っておく必要があります。

申告は売却した翌年に行う

不動産を売った年の所得として、翌年の確定申告で譲渡所得を申告します。

申告期限は原則として翌年の2月16日から3月15日までの期間です。

特例で税額がゼロになる見込みでも、手続きが必要になるケースがあるため注意します。

譲渡所得の計算と申告の基本は国税庁No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)でも概観できます。

  • 売却年の翌年に申告
  • 期限内申告が原則
  • 特例適用でも手続きが必要なことがある
  • 添付書類の準備が重要

納税は所得税と住民税でタイミングがずれる

所得税と復興特別所得税は確定申告で計算し、期限までに納付します。

住民税は確定申告の情報をもとに後日課税され、納付時期が遅れてやってくることが一般的です。

売却で現金が入ったからといって全額を使うと、住民税の支払いで資金繰りが苦しくなります。

短期と長期の住民税率の扱いは国税庁の計算式にも含まれています。

税目 所得税・復興特別所得税
納付の起点 確定申告で確定
税目 住民税
納付の起点 後日課税で通知

必要書類をそろえると税額が下がりやすい

取得費の根拠資料がそろうほど譲渡所得が下がり、結果として税額が下がりやすくなります。

売買契約書、仲介手数料の領収書、測量費、リフォーム費、登記費用などを集めて整理します。

書類の不足は概算取得費に寄せられやすく、税率は同じでも負担が増えるリスクがあります。

譲渡所得の内訳書の作成を見据えて、証憑を時系列でまとめるのが近道です。

  • 売買契約書
  • 重要事項説明書
  • 領収書類
  • 登記事項証明書

税額の見積りでよくある計算ミス

税率だけを掛けてしまい、3,000万円控除や取得費の調整を反映していない見積りがよくあります。

建物の減価償却費を考慮せず取得費を過大に置くと、申告段階で税額が増えることがあります。

所有期間の判定基準日を売却日だと誤解すると、短期と長期を取り違えます。

公式の計算式に戻って確認するなら国税庁No.3202と税額計算ページが手堅いです。

ミス例 税率だけ掛けてしまう
ミス例 減価償却を無視する
ミス例 所有期間の基準日を誤る
ミス例 譲渡費用の範囲を誤る

税率を理解して手取り計画を立てよう

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不動産売却税の税率は、長期なら合計20.315%目安、短期なら合計39.63%目安という大きな差があります。

その差は所有期間の判定が売却年の1月1日基準で決まる点から生まれるため、売却時期の検討余地があるなら最初に確認します。

同じ税率でも取得費と譲渡費用、そして特別控除の有無で課税所得が変わり、税額は大きく変動します。

自宅なら3,000万円特別控除や10年超の軽減税率で負担が下がる可能性があるため、要件確認と書類準備がカギになります。

税率の理解はゴールではなく、計算の順序と証憑整理を押さえて手取りを最大化するためのスタートです。

迷ったときは国税庁の該当ページに戻って数字と要件を照合すると、判断のブレが減ります。

資金繰りの観点では住民税の支払いが後から来る点も含めて、売却後の現金管理まで計画します。

制度を味方にして、納得できる手取りで売却を終えられるよう準備を進めます。