中古マンションを売りたいとき最初に決めること|手取りを増やす売却準備のコツは?

カラフルなクッションが映えるホワイトソファの明るいリビング
手続き

中古マンションを売りたいと思ったときは、いきなり査定に走るよりも、最初に決めるべき前提を整理したほうが結果的に高く早く売れやすいです。

売却は「価格」「期限」「手間」「税金」「住み替え」の5点が絡み合うため、順番を間違えると遠回りになり、値下げやトラブルで疲れてしまいがちです。

この記事では、売却の判断軸づくりから相場の見積もり方、媒介契約の選び方、引き渡し、確定申告までを、実務の流れに沿って整理します。

読み終えた時点で、次に何をし、どの情報を集め、どこで専門家に任せるかが、迷わず決められる状態を目指します。

  1. 中古マンションを売りたいとき最初に決めること
    1. 売却理由を言語化してブレない軸を作る
    2. 売り方を先に選ぶと迷いが減る
    3. 希望条件を「絶対」と「できれば」に分ける
    4. 相場は「売出価格」ではなく「成約」に寄せて見る
    5. 住宅ローン残債と抵当権の段取りを確認する
    6. 税金と確定申告の全体像を先に掴む
    7. 売却時期を「市場」と「生活」の両面で決める
    8. 住み替えか住み続けるかで段取りが変わる
  2. いくらで売れるかを現実的に見積もる
    1. 相場情報は複数の種類を組み合わせる
    2. 査定依頼は「数字」より「根拠の質」を比べる
    3. リフォームは原則「売るため」だけにやりすぎない
    4. 管理状態は価格交渉の材料になりやすい
  3. 媒介契約と不動産会社の選び方
    1. 媒介契約は3種類あり制約が違う
    2. 会社選びは担当者の実務力で差がつく
    3. 仲介手数料の上限を知ると資金計画が立つ
    4. 囲い込みリスクを減らす運用をする
  4. 売り出しから引き渡しまでの流れ
    1. 売出し前に揃える書類がスムーズさを左右する
    2. 内覧対応は「生活感の減点」を潰す
    3. 売買契約は特約と責任範囲を確認する
    4. 引き渡しは抵当権抹消と同時進行で進む
  5. 税金と確定申告で損しないための基本
    1. 譲渡所得は「取得費」と「譲渡費用」が鍵になる
    2. 所有期間の判定で税率が大きく変わる
    3. 3,000万円特別控除は要件確認が最優先になる
    4. 確定申告は「売却した翌年」に準備する
  6. 後悔しない売却に向けた次の一歩

中古マンションを売りたいとき最初に決めること

ヴィンテージ感が魅力のカジュアルで居心地のよいリビングダイニング

中古マンションの売却は「どの会社に頼むか」より前に、売り方と条件の骨格を固めることが最重要です。

ここが曖昧なままだと、査定額の高さに振り回され、売れ残りからの値下げで手取りが削れやすくなります。

まずは次のポイントを順番に決めて、行動の基準を作ってください。

売却理由を言語化してブレない軸を作る

売却理由が曖昧だと、価格と期限のどちらを優先すべきか判断できず、決断が遅れて機会損失になりやすいです。

たとえば住み替え資金が必要なのか、相続や離婚など期限が決まっているのかで、最適な売り方が変わります。

最初に「何のために売るのか」を一文で言える状態にすると、査定比較や値下げ判断がぶれにくくなります。

売却活動の途中で迷ったときも、その一文に立ち返れば意思決定の速度が上がります。

  • 住み替え資金を確保したい
  • 住宅ローン負担を減らしたい
  • 相続整理を進めたい
  • 転勤や家族構成の変化に対応したい
  • 賃貸に出すより売却が合理的だと感じる

売り方を先に選ぶと迷いが減る

中古マンションの売り方は大きく「仲介」「買取」「買取保証」に分かれ、求める結果が違うため比較軸を揃える必要があります。

高く売りたいなら仲介が基本ですが、期限が短い場合や内覧対応が難しい場合は買取が現実的になることがあります。

売り方を決めると、必要な準備や交渉のポイントが明確になり、見積もりの見方もシンプルになります。

迷う場合は、期限と手間をどこまで許容できるかを先に決めると選びやすいです。

売り方 仲介/買取/買取保証
向いている人 高値重視/期限重視/高値と期限の折衷
売却スピード 仲介は幅が大きい/買取は早い
価格の傾向 仲介が高くなりやすい/買取は低くなりやすい
注意点 仲介は内覧対応が必要になりやすい/買取は条件確認が重要

希望条件を「絶対」と「できれば」に分ける

売却条件は全部を満たそうとすると破綻しやすいので、最初に優先順位を決めておくことが大切です。

特に価格は、相場と乖離すると売れ残りの原因になり、結果的に値下げ幅が大きくなることがあります。

条件を二段階に分けるだけで、査定の読み解き方が揃い、各社の提案を比較しやすくなります。

家族が関わる場合は、優先順位を共有しておくと途中の揉め事を避けやすいです。

  • いつまでに売りたいか
  • 最低いくらで売りたいか
  • 内覧対応の可否
  • 残置物の処分にかけられる時間
  • 住み替えのタイミング

相場は「売出価格」ではなく「成約」に寄せて見る

中古マンションの相場は、ポータルに出ている売出価格だけを見ると高めに錯覚しやすいです。

実際に近いのは成約価格なので、査定書の根拠として提示される事例が「いつ」「どの条件で」成約したかを確認します。

同じマンションでも階数や方角、管理状態、リフォーム履歴で価格が変わるため、類似条件で揃えて比較することが重要です。

相場観が固まると、強気の売出しと現実的な売出しの境界が見えるようになります。

見る指標 直近の成約事例/同条件の在庫状況
揃える条件 専有面積/階数/向き/築年数
管理の影響 管理費・修繕積立金/管理組合の運営
注意点 売出価格は交渉前提の上振れが混ざる

住宅ローン残債と抵当権の段取りを確認する

住宅ローンが残っている中古マンションは売れないわけではなく、引き渡し時に完済して抵当権を外す段取りを組めば売却できます。

ただし売却代金で完済できない場合は、自己資金で不足分を補う必要があり、事前に資金計画を作っておくことが必須です。

金融機関との調整は契約直前で慌てやすいので、残債と完済予定額、必要書類の流れを早めに確認すると安心です。

抵当権抹消の登録免許税は不動産1個につき1,000円が基本で、土地と建物で2個になるケースもあります。

  • ローン残高と完済予定額を確認する
  • 売却代金で完済できるか試算する
  • 完済と抹消登記の担当者を決める
  • 引き渡し当日の資金移動の手順を押さえる
  • 登録免許税の目安を把握する

税金と確定申告の全体像を先に掴む

中古マンションの売却益には譲渡所得として課税されることがあり、売る前に概算でも税額のイメージを持つと手取りの判断が正確になります。

譲渡所得は「譲渡価額-(取得費+譲渡費用)」で計算し、取得費が不明な場合に概算取得費を使える点も確認しておくと実務が楽です。

所有期間の判定は「譲渡した年の1月1日」で5年超かどうかが基準になり、税率が大きく変わるため要注意です。

計算方法は国税庁の案内を起点に整理すると迷いにくいので、該当ページを手元に置いて進めてください。

確認項目 譲渡所得の計算方法と取得費の扱い
参照先 国税庁:譲渡所得の計算のしかた
税率の目安 国税庁:長期譲渡所得の税額国税庁:短期譲渡所得の税額
特例の可能性 国税庁:マイホームを売ったときの特例
注意点 利益が出ない場合でも申告が必要になることがある

売却時期を「市場」と「生活」の両面で決める

中古マンションは同じエリアでも供給量が増える時期があり、競合が多いと価格交渉が厳しくなりやすいです。

一方で生活都合の期限があるなら、市場タイミングを待ちすぎると住み替えや引っ越しのコストが膨らみやすいです。

売却時期は、売出し開始の時点と、引き渡しの希望時期を分けて考えると現実的な計画になります。

いつまでに現金化したいのかを先に決めると、仲介か買取かの判断もスムーズになります。

  • 売出し開始の希望月を決める
  • 引き渡し希望日を決める
  • 住み替え先の入居可能日を確認する
  • 学校や勤務など生活上の制約を洗い出す
  • 期限が短い場合は買取も同時検討する

住み替えか住み続けるかで段取りが変わる

中古マンションを売りたい理由が住み替えなら、仮住まいの要否や二重ローン期間の長さで資金繰りが大きく変わります。

「売ってから買う」「買ってから売る」にはそれぞれメリットとリスクがあるため、資金余力と期限で選び分けます。

買い先行は内覧対応のストレスを減らせる一方で、売却が長引くと負担が重くなる点に注意が必要です。

売り先行は安全ですが仮住まい費用が出ることがあるため、総費用で比較して決めると納得感が高まります。

方式 売り先行/買い先行
メリット 資金計画が安定/希望の住み替え先を押さえやすい
デメリット 仮住まいが必要になりやすい/二重ローンの可能性
向いている人 資金余力が限られる人/住み替え先が希少な人
注意点 引き渡し時期の調整条項を意識する

いくらで売れるかを現実的に見積もる

日差しが差し込むバルコニー付きリビングと猫のいる癒しの空間

価格の見積もりは、売却の成功確率を左右するため、感覚ではなく根拠のある情報で固めることが重要です。

特に中古マンションは同一建物内の過去事例が強い材料になるので、事例の読み方を押さえるだけで判断が安定します。

ここでは「高すぎず安すぎない」価格設定に必要な見積もり手順を整理します。

相場情報は複数の種類を組み合わせる

相場を一つのサイトだけで決めると偏りやすいので、売出在庫と成約事例、査定の根拠を組み合わせて立体的に見ます。

同じマンションの別住戸が売出中なら競合になるため、その価格帯と売れ残り期間は特に重要な情報です。

近隣の類似物件も参考になりますが、駅距離や管理状態の差が出やすいので条件を揃えて比較します。

最終的には、根拠の説明ができる価格帯に絞ると、値下げの判断も合理的になります。

  • 同一マンション内の直近事例
  • 同条件の売出在庫の価格帯
  • 査定書の比較事例の妥当性
  • 成約までの期間の傾向
  • 管理費・修繕積立金の水準

査定依頼は「数字」より「根拠の質」を比べる

査定額が高い会社が高く売ってくれるとは限らず、根拠の薄い高値は売れ残りの原因になることがあります。

見るべきは、比較事例が自分の部屋と似ているか、上振れ要因と下振れ要因が説明されているかという点です。

販売戦略が具体的な会社は、写真や広告、内覧導線、価格改定の基準が明確で、実務が進めやすい傾向があります。

査定の段階で質問を用意しておくと、会社の実力と相性が見えやすくなります。

確認項目 比較事例の類似度と件数
販売戦略 写真・広告・案内方法の具体性
価格改定 何日で見直すかの基準
コミュニケーション 報告頻度と連絡手段
注意点 根拠のない高値提案は売れ残りの原因になりやすい

リフォームは原則「売るため」だけにやりすぎない

中古マンションは買主側の好みでリフォームされることも多く、売主が先に大きく改装しても回収できないケースがあります。

費用対効果が出やすいのは、設備交換よりも清掃や臭い対策、簡易補修など、第一印象を上げる領域です。

どうしてもマイナス評価になりそうな不具合だけを潰し、それ以外は価格設定で調整する考え方が現実的です。

リフォーム提案が出たときは、回収見込みを数字で確認してから判断すると後悔しにくいです。

  • ハウスクリーニングを優先する
  • 目立つ傷や建具不良だけ補修する
  • 臭いとカビの対策を行う
  • 照明とカーテンで印象を整える
  • 大規模改装は回収見込みを確認する

管理状態は価格交渉の材料になりやすい

中古マンションでは、部屋の状態だけでなく、管理組合の運営や修繕計画の内容が買主の安心感に直結します。

管理費や修繕積立金の滞納、修繕積立金の不足、長期修繕計画の不備は、値引き要因として扱われやすいです。

逆に共用部の清潔さや修繕履歴が明確だと、価格維持の根拠として提示しやすくなります。

売却前に管理資料を揃えるだけで、内覧後の不安を減らし、交渉を有利にしやすいです。

資料 管理規約/使用細則/総会議事録
お金 管理費・修繕積立金の金額と滞納状況
計画 長期修繕計画の有無と直近の実施内容
共用部 清掃状況と掲示物の整然さ
注意点 不明点は管理会社に確認して事実で説明する

媒介契約と不動産会社の選び方

グレーソファと小さなテレビが置かれたシンプルなファミリーリビング

中古マンションの売却は不動産会社の力量差が出やすく、契約形態の選び方で売却活動の自由度が変わります。

特に媒介契約は、報告義務やレインズ登録の扱いなどが絡むため、内容を理解して選ぶほどトラブルを避けやすいです。

ここでは媒介契約の基本と、会社選びの実務ポイントを整理します。

媒介契約は3種類あり制約が違う

売買の媒介契約には一般媒介、専任媒介、専属専任媒介があり、他社への重ね依頼の可否や自己発見取引の扱いが異なります。

専任系は窓口が一本化される分、販売戦略の責任が明確になりやすい一方で、相性が悪いと動きが鈍くなるリスクがあります。

一般媒介は窓口を増やせますが、各社の優先度が下がりやすいため、情報整理と連絡管理が必要になります。

契約書の雛形や制度解説は公的・業界の一次情報を参照すると整理しやすいです。

種類 一般媒介/専任媒介/専属専任媒介
重ね依頼 一般は可能/専任系は不可
自己発見取引 専属専任は制限が強い
参考 レインズ:媒介契約制度国土交通省:標準媒介契約約款
注意点 報告頻度や広告方針を契約前に確認する

会社選びは担当者の実務力で差がつく

中古マンションの売却では、会社の知名度よりも担当者の提案力と実行力が成約に直結しやすいです。

写真の撮り方や広告文、内覧導線、価格改定のタイミングなど、細部の運用が積み重なって結果が変わります。

担当者が「何をやるか」を具体的に話せるかどうかで、信頼できるかを判断しやすくなります。

質問に対して曖昧な回答が続く場合は、担当変更や会社変更を前提に考えるほうが安全です。

  • 同じマンションや近隣での成約実績がある
  • 販売活動の内容とスケジュールを具体化できる
  • 価格改定の基準を事前に提示できる
  • 連絡が速く報告が定期的である
  • デメリットも先に説明できる

仲介手数料の上限を知ると資金計画が立つ

仲介手数料は上限が定められており、売却価格に応じて上限額が変わるため、事前に把握すると手取りの見通しが立ちます。

上限の根拠は宅地建物取引業法の報酬規定と、国土交通大臣が定める告示に基づきます。

売買価格が400万円超の部分では速算式として「売買価格×3%+6万円」に消費税を加える形が一般的に用いられます。

正確な計算は個別条件で変わるため、見積書で税抜・税込の内訳を確認して比較してください。

根拠 e-Gov法令検索:宅地建物取引業法
告示 国土交通省:報酬額の定め
見方 税抜手数料+消費税の内訳を確認する
支払時期 契約時と引き渡し時に分割されることが多い
注意点 値引き可否より販売力と透明性を重視する

囲い込みリスクを減らす運用をする

売却活動が長引く原因として、情報が広く流通しない状態が起きると、内覧数が伸びず価格交渉で不利になりやすいです。

これを避けるには、広告の出し方や内覧対応のルール、他社からの問い合わせ対応を事前に確認しておくことが有効です。

報告の頻度と内容を契約前に決め、数字で活動状況を把握できるようにすると、改善の打ち手が早くなります。

違和感が続く場合は、媒介契約の更新時期に合わせて見直す選択肢も持っておくと安心です。

  • 広告媒体と掲載内容を事前に確認する
  • 内覧の可否と時間帯ルールを明確にする
  • 週次で反響数と内覧数の報告をもらう
  • 価格改定の判断基準を共有する
  • 改善提案が出ない場合は見直す

売り出しから引き渡しまでの流れ

ペンダントライトとアイランドキッチンがあるモダンなリビング空間

中古マンションの売却は、売出し前の準備で8割が決まると言われるほど、段取りが成果に直結します。

一度契約に入ると修正が難しい項目も多いため、各工程での落とし穴を先に把握しておくことが大切です。

ここでは売却の一般的な流れを、実務のチェックポイントと一緒に整理します。

売出し前に揃える書類がスムーズさを左右する

中古マンションは管理資料や図面関係が多く、必要書類が揃っていないと買主の不安が増え、交渉が長引きやすいです。

特に管理規約や総会議事録は、購入後の暮らしに影響するため、早めに準備しておくほど内覧後の質問対応が楽になります。

書類が不足している場合でも管理会社から再発行できるものがあるので、事前に確認しておくと安心です。

売主の本人確認書類や印鑑関連も、契約直前に慌てやすいので先に整えておきます。

  • 登記識別情報または権利証
  • 管理規約・使用細則
  • 総会議事録と長期修繕計画
  • 固定資産税納税通知書
  • 本人確認書類と印鑑関連

内覧対応は「生活感の減点」を潰す

内覧での評価は、設備の豪華さよりも、清潔感とニオイ、動線の良さといった基本で大きく変わります。

中古マンションは比較検討されやすいので、同価格帯の中で「安心して住めそう」と感じさせることが重要です。

当日の対応は作り込みすぎる必要はありませんが、減点要素を消すだけで成約確率が上がりやすいです。

小さな不具合がある場合は、隠すよりも事実を伝え、対応方針を示すほうが信頼を得やすいです。

優先項目 玄関・水回り・窓まわりの清潔感
ニオイ 換気と消臭で対策する
明るさ 照明とカーテンで整える
説明 管理状況と修繕履歴を簡潔に伝える
注意点 生活感は減点になりやすいが過度な演出は不要

売買契約は特約と責任範囲を確認する

中古マンションの契約では、引き渡し日、付帯設備の扱い、残置物の処理、契約不適合責任の範囲など、後で揉めやすい論点が並びます。

特に設備の不具合は「知っていたかどうか」が争点になりやすいため、現況を正直に申告し、書面に落とし込むことが重要です。

買主の融資特約が付く場合は、解除条件と期限を理解し、住み替え計画に影響が出ないように調整します。

不明点はその場で曖昧にせず、担当者や司法書士に確認してから署名押印する姿勢が安全です。

特約 融資特約/引き渡し猶予/残置物の扱い
設備 付帯設備表で範囲と状態を明確にする
責任 契約不適合責任の範囲と期間を確認する
期限 手付解除や違約金の条件を把握する
注意点 口頭合意は残さず書面化して認識差を防ぐ

引き渡しは抵当権抹消と同時進行で進む

引き渡し当日は、残代金の決済、鍵の引き渡し、管理費等の精算、ローン完済、抵当権抹消の手続きがまとまって行われます。

段取りが複雑なので、司法書士が関与するケースが多く、必要書類と当日の持ち物を事前にリスト化しておくと安心です。

抵当権抹消の登録免許税は不動産1個につき1,000円が基本で、マンションは土地と建物で合計2個になることがあります。

法務局の案内と国税庁の税額表を確認しておくと、費用の見通しが立ちやすいです。

  • 決済当日のスケジュールを共有する
  • 金融機関の完済手続きを確認する
  • 司法書士に抹消登記を依頼する
  • 登録免許税の目安を把握する
  • 参考資料を確認する

税金と確定申告で損しないための基本

木製デスクと間接照明があるおしゃれなワークスペース

中古マンションの売却で利益が出ると譲渡所得に課税され、特例の適用可否で手取りが大きく変わります。

税金は売却後にまとめて意識しがちですが、売る前に見取り図を作るだけで、価格設定と売り時の判断が安定します。

ここでは、計算式、税率、代表的な特例、申告実務の順で整理します。

譲渡所得は「取得費」と「譲渡費用」が鍵になる

譲渡所得は「譲渡価額-(取得費+譲渡費用)」で計算し、建物分は減価償却相当額を控除して取得費を算定します。

譲渡費用には仲介手数料や印紙代など売るために直接かかった費用が含まれ、何を入れられるかで課税対象が変わります。

取得費の資料が見当たらない場合は、一定条件で概算取得費を使えるため、早めに資料の有無を確認しておくと有利です。

計算の基本は国税庁の案内が起点になるので、一次情報で整理すると誤解が減ります。

計算式 譲渡価額-(取得費+譲渡費用)
取得費 購入代金や購入手数料等から算定する
譲渡費用 仲介手数料/測量費/印紙代など
参考 国税庁:譲渡所得の計算のしかた
注意点 生活費やローン利息は原則として譲渡費用に含めない

所有期間の判定で税率が大きく変わる

所有期間は「譲渡した年の1月1日現在」で5年超かどうかを判定し、長期と短期で税率が変わります。

長期譲渡所得の税額計算は課税長期譲渡所得に対して所得税15%と住民税5%を基本として計算します。

短期譲渡所得の税額計算は課税短期譲渡所得に対して所得税30%と住民税9%を基本として計算します。

復興特別所得税は所得税額に対して一定割合が加算されるため、国税庁の計算例でイメージを掴むと安心です。

  • 判定基準は譲渡年の1月1日である
  • 長期は所得税15%と住民税5%が基本である
  • 短期は所得税30%と住民税9%が基本である
  • 復興特別所得税は所得税に上乗せされる
  • 一次情報を確認して計算する

3,000万円特別控除は要件確認が最優先になる

居住用財産の譲渡では、一定の要件を満たすと譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があり、手取りに直結します。

特例は誰でも自動で使えるものではなく、居住実態や売却相手との関係、適用除外などを確認してから当てはめる必要があります。

また居住用財産の軽減税率の特例と重ねて受けられる場合があるため、該当しそうなら早めに要件をチェックしておくと有利です。

公式の要件は国税庁のページで確認し、判断が難しい点は税理士に相談すると安全です。

特例 居住用財産の3,000万円特別控除
参考 国税庁:マイホームを売ったときの特例
軽減税率 国税庁:軽減税率の特例
確認ポイント 居住実態/適用除外/過去の適用歴
注意点 要件を満たさない適用は後日の追徴リスクになる

確定申告は「売却した翌年」に準備する

中古マンションを売却した場合、利益が出たときはもちろん、特例を使う場合も確定申告が必要になることが多いです。

申告では譲渡所得の内訳書や計算明細書などを作成し、取得費と譲渡費用を裏付ける資料を添付または保管します。

書類が足りないと計算が不利になりやすいので、売却に関する領収書や契約書は整理して保管してください。

不安がある場合は、国税庁の作成コーナーや税務署の相談窓口を活用すると手続きが進めやすいです。

  • 売買契約書と重要事項説明書を保管する
  • 仲介手数料の領収書を保管する
  • 購入時の契約書類を探して取得費を確認する
  • 固定資産税関連の資料を保管する
  • 申告期限と必要書類を早めに確認する

後悔しない売却に向けた次の一歩

白いカーテンとL字ソファがあるシンプルなリビングルーム

中古マンションを売りたいなら、まず売却理由と優先順位を固め、仲介か買取かの方向性を決めることで判断が一気に楽になります。

次に、同条件の事例と在庫状況から相場を掴み、根拠のある価格帯を作ってから不動産会社の提案を比較してください。

媒介契約は仕組みを理解して選び、報告頻度と改善基準を最初に取り決めると、売れ残りのリスクを減らしやすいです。

最後に、ローン残債と税金の見取り図を先に作っておくと、手取りの想定がぶれず、売却の意思決定が速くなります。

今日やることは、売却理由の一文化と、必要書類の棚卸し、そして根拠を説明してくれる査定依頼先を2〜3社に絞ることです。